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地域文化財の修理

地域文化財の修理の実績をご紹介します。

主な仕事

新潟市所蔵「沼垂故地町割絵図」他修理

新潟市は戦国時代、信濃川と阿賀野川の河口には3つの「みなと」がありました。1631年、阿賀野川が洪水によって信濃川に注ぎ込むようになってから沼垂はおよそ50年余りの間に4回も移転を繰り返しました。この絵図は延宝年間に作成されたと考えられる「沼垂故地町割絵図」です。緑に塗られた箇所は顔料の成分により一部欠落しております。修理に際しては担当者と協議し、展示、閲覧出来るよう仮表装仕立てにしました。本紙廻りには柿渋を引いた強靱な和紙を使用。絵図に直接掛からないように余白を設け切り継いであります。

新潟市 笹川邸住宅「上段之間壁紙」修理

中越地震で被災した笹川邸住宅。(国指定重要文化財)。壁面の下地は土壁で、その上から和紙が下張りしてあります。地震の際、壁がズレ下がり、表の紙まで亀裂が入っております。修理に当たっては文化庁の指導の下、現状維持修理を施しました。

阿賀野市 M寺様所蔵「方便法身尊像」修理

絹本著色「方便法身尊像」室町前。県指定重要文化財。修理前の状態では以前、軸装であったようです。何度か修理された痕跡もあり、天地の裂地が無い状態で巻かずに木箱に収まっておりました。今回の修理に当たっては現状維持修理の方針、保存環境改善等、御当院様と十分協議、検討した上で行い、旧裏打紙、折れ伏せの除去、本紙に堆積した埃、精製水による洗浄等、必要最小限の手当てにとどめました。新調した保存用木箱にUVアクリルを取付しスタンドには足を長くして耐震性を高めてあります。 修理報告書を作成し、納品致しました。

佐渡市明治紀念堂「天井絵図」修理

明治紀念堂 佐渡市指定有形文化財。明治27年(1894)に勃発した日清戦争により、佐渡出身の兵士が40余名戦死したため、それらの忠魂を鎮めようと明治35年に堂宇が落成されました。内部天井には四間四方の世界地図を、地球の内部より眺めたように描いてあります。佐渡ヶ島は風の強い地方です。瓦屋根や建物の隙間風が吹き、天井裏には雨漏りや大量の砂、埃がありました。修理に当たっては市の担当者と十分協議、検討し、絵図剥離後、建物の補修をお願いし、絵図修理後はレザー計測器で測定した位置へ張り戻しました。